丸尾直美   普通科第一期生(1955年度卒)

 

池高普通科第一期生として卒業した私は慶応大学へ進学した。

私が進学できたのは、当時の小学校から高校までが我家に隣接していたので時間があったことと、高校時代に読んだ池田潔の『自由と規律』や慶応元塾長の小泉信三の『マルクス死後50年』の影響で慶応大学へ行き、ケンブリッジ大学へ留学したいとの目標を持って勉強したからであろう。

早稲田大学の英語英文科へ進学した兄の影響もあった。高校当時、兄の影響で英文の小説を読んだり、アメリカ人と英語で文通をして英作文の力を養ったことも有益だった。池高時代に多くの良き友人を持てたことも励みになった

 幸い慶応大学に進学でき、中央大学に准教授として就職し、ケンブリッジ大学にも留学できた。その後、慶応大学教授になることができた。

高校当時、「少年よ大志を抱け」という言葉が流行ったが、人生の目標を立てることと、その目標に向かって努力することに生き甲斐を感じることが良き人生を送る上で大切だとつくづく思う。